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BIG HAL大賞
「日本ゲーム大賞2011フューチャー部門」受賞作品を手がけた、ゲームデザイナー下田星児氏に「BIG HAL大賞」を授与。

GAME

3月23日にザ・シンフォニーホールで開催されたHAL大阪の卒業式で、2005年卒業生のゲームデザイナー下田星児氏に、2011年度「BIG HAL大賞」(副賞50万円)が授与された。「BIG HAL大賞」は、創立以来の卒業生で構成される「HAL会」が、全卒業生の中から、その年度に最も活躍した卒業生に対して授与する賞だ。

「日本ゲーム大賞2011フューチャー部門」受賞作品を手がけた、 業界注目の若手クリエイター

下田氏は卒業後、ゲーム制作会社の株式会社サイバーコネクトツーに入社。同社を代表するゲーム作品『.hack//G.U.』シリーズや『NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム』のエフェクトディレクションを担当した。その実績が認められ、異例のスピードでディレクターに昇進。

2012年2月に発売したPlayStationR3 / Xbox 360R『アスラズ ラース』(販売元:株式会社カプコン)では、ディレクターとして企画立案から商品設計、開発指揮までを手がけた。同作品は、「日本ゲーム大賞2011」において、期待の新作として「フューチャー部門」を受賞した。

そのほか日本最大のコンピュータエンターテイメント開発者向けカンファレンス「CEDEC」で技術講演を行うなど、今後のさらなる活躍が期待されている。

ゲームデザイナーとしての現在に活きる、 HALでの学び

HALで学んだ成果の集大成、卒業制作展「HAL-MODE FESTIVAL」。同じ志を持つ学生同士という対等な関係のなかでの作品制作が、下田氏にとっては貴重な経験となった。「何を目指して作品を創るのか」、「どのように実現するのか」など、お互いの役割を意識しながら、1つの作品をつくり上げる。現在の業務に通じる「チームワークを築く」ということが実践できたという。各業界で活躍する当時のチームメンバーとは、現在でも連絡を取り合い、お互いに刺激し合う、かけがえのない存在となっている。 

HALの恩師からは、「うまくいかないことは、すべて自分の問題ととらえ、建設的に前へ進む」ことを学んだ。“他人”のせいにするのではなく、“自分の責任”と考えることがプロフェッショナルである。その教えは現在、困難な場に直面した場合、大きな支えとなっている。

ゲーム、映像・・・ものづくりへのこだわり

心がけているのは「同じ土俵で2度勝負しない」こと。ゲーム開発は1つのプロジェクトが3年以上になることもあり、生涯で成し遂げられる仕事の数は限られる。だからこそ、そのひとつ1つを、“意味のある挑戦に満ちた仕事にする”のが下田氏のこだわりだ。ソフトという形のないものを、エンタテインメントとして、お客様に満足していただく商品=形にすることにやりがいを感じるという。

創意工夫がモノをいう世界。常に挑戦者であり続け、毎日が新鮮な発見の繰り返しであるという下田氏。今後の活躍に期待が膨らむ。

ゲーム、CG分野を目指す人へのメッセージ

「若いうちは仕事を選ばずに色々やってみろ!」。それは嘘です。

好き嫌いにかかわらずに仕事は選んだ方が良いです。そうすれば、自分で選んだ道に対し、失敗も成功も全て受け入れて前に進む“覚悟”が生まれ、120%の全力投球ができます。

しかしながら、仕事を選ぶためには、“自分の価値”を持たなければなりません。“自分の価値”とは、知識や経験、技術だけではなく、人間関係、適応力、忍耐力などの人間力です。ぜひ学生生活のなかで“自分の価値”を高めてください。

※2013年3月時点の情報です