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「mixi」のコミュニケーションを支えるクリエイティブ。

IT/WEB/AI

株式会社ミクシィ
早石明浩/尾関元

2004年のサービス開始以来、国内最大級のSNSとして圧倒的なユーザ数と人気を誇っているmixi。

仲の良い友人と心地良くコミュニケーションできるSNSとしてユーザが気軽に楽しめるサービスを充実させてきた一方で、新たなサービスの追加など変革のタイミングを迎えている。mixiの強みである仲の良い友人同士の交流をベースにした「ホーム」エリアと、ソーシャルコマースなど趣味趣向やモノといったコンテンツでつながる「タウン」エリア。この2つのエリアを充実させることでユーザのつながりの拡大とコミュニケーションの活性化を目指すという構想である。

同社で活躍している2人のHAL卒業生、早石明浩さんと尾関元さんに話をうかがった。

人と人とのつながりを活かした
コミュニケーション空間をつくる

早石明浩さんと尾関元さんは、ともに2009年入社、HALではWEB開発学科で学んだ同期である。

「私の仕事はmixiポイントに関することです。mixiポイントは、例えばユーザ様が自分のページをかわいくデコレーションするミクコレや、mixiバースデーで友達にプレゼントを贈るときなど、mixi上で何らかのコンテンツを購入するときに利用されます。そのmixiポイントをより多くの方に便利に使っていただくため、新しく電子マネーでチャージできるようにするなどの仕事をしています。」(尾関さん)

早石明浩さんは、趣味趣向でつながるコンテンツを軸としたエリアのサービスの開発を手がけている。

「例えばmixiページと呼ばれるサービスです。これは、誰もが好きなことを自由に発信する場を提供するもので、個人のユーザ様のほか、企業の方にも利用していただいています。デザインだけでなくページ自体の機能もユーザ様が簡単にカスタマイズでき、使う人によって様々なコミュニケーションを楽しむことができます。」(早石さん)

mixiでは現在、「タウン構想」のもと、コンテンツを軸とした人と人とのつながりやコミュニケーションの活性化を目指している。これは、mixiの強みである親しい友人同士の交流や日記、つぶやきなどの「ホーム」エリアと、趣味趣向でつながるコンテンツを軸とした「mixiページ」、「コミュニティ」「モール」などの「タウン」エリアの2つを有機的に発展させることでよりユーザ数の拡大とコミュニケーションを活性化させようというねらいだ。

「誰かがモールである商品を買ったことが友人に伝わって、“おっ、オレも買ってみようかな”といった盛り上がりが生まれるところが面白いと思います」(尾関さん)。

仮説→検証→フィードバック
反応が見られることの醍醐味

ユーザが心地よく便利で楽しいコミュニケーションができるサービスを提供していくことが求められると同時に、ユーザが安心して使い続けることができるよう、キチンと保守していくことも大切な業務だ。

「mixiの特長として、クローズドでつながり、居心地のいい空間、という文化があります。タウン構想で新たなことにチャレンジしつつ、ベースとなる本来のmixi文化をしっかり守って行くことが、イコール差別化になると思いますね」と尾関さん。

早石さんは、「スマートフォン対応が近年の大きな仕事。通勤中も常にスマートフォンに触って、より快適に使えるためにはどうしたらいいか、常に考えています」と言う。

お二人にとって、今の仕事で最も達成感を味わえるのは、どんな瞬間だろうか。

「自分の技術で何かしらの問題点を解決できた時ですね。“この画面、A案とB案、どっちがいいだろう?”と悩んだとしたら、それぞれ半分ずつのユーザ様に見えるようにして、どっちが好感持たれているか、私がプログラムを書くことで計測ができます」(尾関さん)

「開発したサービスがリリースされて、ユーザ様の反応がフィードバックされてきます。そこで多くの方が満足されているという結果が出ると、“良かった”と思いますね」(早石さん)。

自分の関与で仕事が確実に次のステップに移ったのが実感できるということ。それが大きなモチベーションにつながっていく。

課題や授業だけで終わらせない
作品づくりや交流の機会を多く取ること

お二人に共通しているのは、好きなこと、楽しいと感じることをストレートに肯定し、それを仕事にするからこそ努力できる、というシンプルな姿勢だ。

「楽しいからこそいちばんいいポテンシャルが出せる。そういう考え方が持てたのはHALにいたからだと思っています。HALの“楽しめることを全力でやろうよ”という校風には感化されました」(尾関さん)

「毎年のグループ制作がいちばん勉強になりましたね。10人くらいで作品や課題をつくる目的のために頑張って。本気で勉強するということ、意見を真剣にぶつけあうことをあそこで学びました」(早石さん)

自分が志望する仕事に就くために、社会に出る前にやっておくべきことは何だろうか。

「体系的にスキルを身につけるといいと思います。それから、課題も忙しいでしょうが、自分で何かサービスをつくってみて、どんどん公開したらいいと思う」(尾関さん)。

「会社の名前ではなく、自分がどんな仕事をするかが大切。第一志望の会社がダメでも、同じ職種を求めて、受かるまで受け続けてやる、という粘り強さを見せてほしい。勝つまで続けたら、絶対に負けないんですから」(早石さん)

2711万人のユーザが集うSNSは、こんなHAL先輩の努力で運営されている。

株式会社ミクシィ
http://mixi.co.jp/
日本国内最大級のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「mixi」を運営している。「mixi」は、仲の良い友人と、便利に楽しくコミュニケーションできるSNS。ユーザ数は、2711万人にのぼり、うち月に1度以上ログインするアクティブユーザ数は1500万人を超え、コミュニケーションインフラにまで成長を遂げている。

※卒業生会報誌「HALLO」66号(2012年6月発刊)掲載記事