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3DCGで、見たことのない世界をつくる!

CG/ANIMATION
松岡昌志
マーザ・アニメーションプラネット株式会社/3DCGクリエイター

実写では表現することができない圧倒的な映像が、驚きや感動を呼ぶ3DCGアニメーションの世界。そのスペシャリストたちが日本のみならず世界中から集まる会社が、マーザ・アニメーションプラネット株式会社だ。そのマーザで若き3DCGクリエイターとして活躍する松岡さんに、この仕事を目指したきっかけや仕事の魅力、中高生に向けての熱いメッセージなどをうかがった。

“本当にしたいこと”をするために。

-3DCGに出会ったのは、いつ頃ですか?

高校2年の頃でした。当時好きだったピクサー社がつくるアニメーション映画を見ていて、ふと「この映像はどうやってつくっているんだろう?」って思ったんです。ちょうどその頃は自分の将来に向けてアンテナを張り巡らせていた時期。さっそく調べてみたところ、3DCGをつくるためのソフトがあることを知ったんです。

-それですぐにチャレンジを?

そうです。調べていくなかで初心者向けのソフトがあることを知り、ガイドブックと一緒に購入しました。当時は、自分がやりたいことを見つけるために、興味がわいたら何事もまずチャレンジすると決めていたんです。それで、実際にソフトをさわってみたら、すっかりハマってしまって(笑)。最初は自分で描いた球体のオブジェクトが回転するだけでも、ものすごく感動したのを覚えています。

-なるほど、それで専門学校へ?

そうです。通っていた高校が普通科だったので、まわりはみんな大学受験の準備に入っていたのですが、僕はHALへの進学を希望したんです。大学を卒業してから専門学校へ行くという選択肢もあったのですが、そうすると「もし3DCGがダメでも…」と逃げ道をつくることになってしまうと思い、あえて退路を断ったんです。

-学校ではどんな勉強を?

HALの1年生の時には、プログラミングの基礎やウェブデザインを学びました。2年になってからは2Dのイラストや映像などを学び、3年・4年は3DCGを本格的に学びました。学校には「どうしても3DCGがやりたい」学生と「なんとなく入学した」学生の両方がいたのですが、僕は「絶対プロになって、いつかピクサー作品のようなフル3DCGの映画をつくる!」という明確な目標があったので、貪欲に学んでいきました。成績もずっとトップクラスだったんですよ。

大学に入ってからでは、遅すぎると思う。

-現在のお仕事のことを教えていただけますか?

2年ほど前に、マーザに移籍しました。現在は主に「セッツ(Sets)」と呼ばれる背景画を担当しています。社会人になった当時は、フル3DCGのアニメーション映画を生み出すような会社が、日本にまだありませんでした。マーザには超一流のクリエイターが集まってきているので毎日が刺激的ですね。喜びを感じるのは当初の想像以上のものができたとき。クオリティを維持しながら、自分だけのオリジナリティを出せたときには、モニターに向かって「よしっ!」と言いたくなります。

-最後に、中高生に向けてのメッセージをお願いします。

とにかく今のうちにアンテナを張り巡らせて、やりたいことを見つけてください。「大学に入ってからやりたいことを見つける」という学生に出会うことがありますが、それでは遅いと思います。だって、大学って本来は目的がある人が学ぶ場所なんですから。あとは少しでも興味があるものは、必ず調べてみてください。今はインターネットがあるから、どんなことでもすぐに調べられるはずです。

アイチータも取材に突撃!

3DCG
コンピュータを使って立体情報を平面情報に置き換えることで、奥行きのあるリアルな画像を生み出す手法です。「現在の3DCG技術を駆使すれば、再現できない映像はない」と言われるほど技術革新が進んでいます。
マーザ・アニメーションプラネット株式会社
http://www.marza.com/
「最高の物語を、世界中のこどもたちへ届けたい!」という思いから生まれた国内最高峰のCG映像制作プロダクション。ヴェネチア国際映画祭に特別招待された「キャプテンハーロック」をはじめ、キャラクターの魅力が存分に描き出された質の高い3DCGアニメーション映画を生み出している。

※愛知県 産業労働部 労政担当局 就業促進課 技能五輪・アビリンピック推進室発行 「つくろ~ど Vol.2 (2014年1月発行)」掲載記事