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大ヒット作『白猫プロジェクト』のデザイナーが語る
ゲームにおける「最高の使い心地」のつくり方とは?

GAME

株式会社コロプラ
竹村 佳奈絵(ゲームデザイナー)

デザイナーというより、ユーザ代表!「こうだったらいいのに」と思えば率直に意見

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株式会社コロプラ

竹村 佳奈絵(ゲームデザイナー)

CGデザイン学科(現グラフィックデザイン学科)/2013年卒業
HAL大阪・CGデザイン学科(現グラフィックデザイン学科)を卒業後、株式会社コロプラに入社。入社2年目にして大ヒット作品『白猫プロジェクト』の開発チームに抜擢され、現在は『ランブル・シティ』の運用に携わる。

HALを卒業し、株式会社コロプラに勤務する竹村さんは現在、UI(ユーザインターフェイス)のデザインを担当。違和感やストレスを感じることなくユーザにゲームを楽しんでもらうため、メニューやボタンなどの情報をどのように画面に表示するかをデザインし、ゲームの“操作感”を左右する重要な役割だ。だからこそ、ときにはデザイナーの枠を超えてプランナーやエンジニアに意見することもある。

「専門外だと詳しい指示はできませんが、『触り心地があまりよくない』とか『ここのしくみはちょっと・・・』と、まずはユーザ目線を忘れず、率直に意見を言うようにしています。逆にボタンの位置やフォントについて指摘を受けることもあるので、互いに意見交換しながら最適なUIを探っていきます」。

コロプラの開発はとにかくスピードが速い。そのため、自身はもちろん、プランナーやエンジニアの仕事が止まらないよう連携をとり、無駄なく作業を進行させることにも気を使っている。

「今はユーザさんの反応をダイレクトに、タイムリーに受け取れるのが醍醐味。私は数字を見るのも好きなので、ユーザ数を見ながら一喜一憂してばかりです。厳しい意見もありますが、『神対応』なんていう評価を見るとすごくうれしいですね」。昔から、人を喜ばせることが大好きだったという竹村さんにとって、“ユーザに楽しんでもらう”ことを一番に考えながら試行錯誤を繰り返す今の仕事は自身の楽しさにつながっているという。

もっとも、入社当初からすぐに活躍できたわけではなかった。社長から厳しい言葉で叱咤され、自分の何がダメなのかを上司に相談したこともあった。そんな苦境を支えてくれたのが学生時代の経験。「HALは課題が多くて規律も厳しいし、マルチタスクも当たり前。当時は辛いと感じることもありましたが、その経験が今に活きていると実感します」と竹村さんは笑う。

そんな彼女の今の抱負は、社長が掲げる標語でもある「ジョブチェンジ」。デザイナーの仕事だけに固執せず仕事の幅を広げてほしいという思いが込められている。いい作品をつくるためなら、他の職種にもどんどん関わっていく。それがコロプラ流のものづくりなのだ。

株式会社コロプラ
http://colopl.co.jp/ 2008年設立。携帯電話の位置登録情報を利用した「位置ゲー」のパイオニアとして知られ、その後もスマートフォン向けアプリを中心にゲームの開発・運用を積極的に行っている。『白猫プロジェクト』『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』など、数々のヒット作を生み出すとともに、VR(仮想現実)デバイスを対象としたアプリの提供も始めている。

※卒業生会報誌「HALLO」69号(2015年11月発刊)掲載記事