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目指すはトニー賞!ニューヨークでミュージカル作曲家として活躍する原点はHAL

MUSIC
Ko Tanaka
作曲家
ミュージック学科/2014年卒業

映像・ゲームからミュージカルへ
音楽で物語に命を吹き込む

Ko Tanakaさんは、エンタテインメントの本場・ニューヨークを拠点に活躍する作曲家だ。HAL卒業後は、日本でアミューズメント系の企業に就職し、映像やゲームのサウンドクリエイターとして活躍。その後、名門・バークリー音楽大学に留学し、ブロードウェイ式の作曲方法や、作詞を学んだ。日本でのプロ経験と猛勉強の末、4年のコースをなんと2年半で卒業した。

最近では、日本人初のオフ・ブロードウェイミュージカルの作曲家として、キングコング西野亮廣さん原作の『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプぺル)』で全編作編曲・音楽監督を担当した。

本作は2020年9月に上演予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で公演が中止に。今後の上演を見据えて、クラウドファンディングを募り、完全リモートでの映像作品を制作。先日、Zoomを活用してオンライン先行上演が行われた。2021年以降に、再びオフ・ブロードウェイでの上演を目指している。

この他にも、ニューヨーク総領事館のコロナウイルス追悼企画にて選出された絵画作品「Yanagi」の楽曲制作や、「あいちトリエンナーレ2019」で上演された演劇『しっぽを掴まれた欲望』で全編作編曲・音楽監督を務めるなど、国内外で活躍の幅を広げている。

商業音楽家として映像作品やゲーム音楽を経験し、辿りついたミュージカルの世界。
その魅力をTanakaさんはこう語る。

「本場のブロードウェイには神がかったクリエイターたちがたくさんいます。その中で一流のクオリティを目指して制作することは、一番の喜びです」。

「将来、トニー賞を受賞することが夢」と話すTanakaさん。
渡辺謙さんやコシノジュンコさんなど、日本を代表するアーティストがノミネートされてきた名誉あるアワードで、作曲家として日本人初の受賞者に選ばれる未来を期待したい。

情熱を注いだ4年間のHALでの学び
現地でも重宝されるスキルが身についた

高校時代に吹奏楽を始めたのがきっかけで、音楽を始めたというTanakaさん。音楽業界を志した理由として、「音楽を魔法のように操れる人に憧れがありました。特に作曲家はその技術を使い、物語に命を吹き込む仕事。様々なメディアに対して興味がありました」と話す。高校卒業後は、専門学校に行って音楽をきちんと勉強したいと考え、4年制で幅広い内容が学べるHALに進学した。

HAL在学中の出来事で特に印象に残っているのが、卒業制作・発表展(現:未来創造展)や進級制作展(HAL EVENT WEEK)だそうだ。当時、ひとつ1つの作品に注いだ情熱は、今の仕事の原動力になっているという。

また、HALの授業で今でも役立っているというのが「ブレインストーミング」などの発想法、デジタルオーディオや効果音制作だという。特に、楽器が弾けるだけではなく、音楽制作のソフト・ハードが扱える作曲家というのは、ニューヨークでも重宝されるそうで、Tanakaさんが海外で活躍する大きな強みになっている。

世界で羽ばたく卒業生から、最後にメッセージをいただいた。

「HALは、他の学校では学べないことが学べる、素晴らしい環境だと思います。学んだ技術を活かして、いつかご一緒にお仕事ができたら嬉しいです」。

Ko Tanaka
ミュージック学科/2014年卒業
作曲家

HALミュージック学科卒業後、アミューズメント系の企業でサウンドクリエイターとして活躍し、その後、名門バークリー音楽大学に留学。卒業後もニューヨークを拠点に活動を広げ、最近ではオフ・ブロードウェイミュージカル『Poupelle of Chimney Town(えんとつ町のプぺル)』で全編作編曲・音楽監督を担当したことでも話題となった。