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AKB48、STU48…人気アイドルグループを担当するA&Rが語る卒業後の歩み方

MUSIC
東 勇也
キングレコード株式会社
YBCクリエイティブ本部
A&R/ディレクター/制作
ミュージック学科/2011年卒業

音楽からプロモーション、映像作品まで
経験を掛け算して、やりたい仕事ができている

水樹奈々や宮野真守、ももいろクローバーZ、ヒプノシスマイクなど、アイドル・アニメ分野、演歌を筆頭に、多数の著名アーティストを抱える大手レコード会社・キングレコード。東さんはA&Rおよびディレクターとして、AKB48、STU48、真っ白なキャンバスなどの人気アイドルグループをはじめとしたアーティストを担当している。 A&R、ディレクターとしての業務内容は幅広く、音楽に関することだけでなく、CDジャケットなどの印刷物や、ミュージックビデオなどの映像関係、これらの予算やスケジュール管理も東さんの仕事だ。

東さんは26歳のときに、音楽業界を目指してHALのミュージック学科に入学。HAL在学中はクラス委員長を務めるなど順風満帆な学生生活を送っていたが、卒業後は悩みを抱えつつ、音楽だけでない業界に飛び込んだそう。そこからいくつかの転職を経て、現在の仕事に就いている。ひとつ1つの仕事で得た知識・経験をもとに、1歩1歩着実に、自分の本当にやりたい仕事に近づいていった。

「最初から現在の職種を目指していた訳ではなく、いくつか転職を経て現在に至ります。遠回りしていると思われるかもしれませんが、その分の経験が掛け算となり、自分の強みになっていると思います。ブレずにいることは、小さい頃から持ち続けている「音楽」に関わっていきたいという気持ちです」。

HALで出会った「仕事仲間」たち
その縁を、後輩にもつなげていきたい

業界の第一線で活躍する東さんは、特別講義や産学連携プロジェクトを通して、HALの後輩たちへ直接指導も行っている。自身の経験から、技術だけではなく、人と人との関係で進んでいく実際の仕事の大変さややりがいを、惜しみなく後輩たちに伝えている姿が印象的だ。芸能界という多忙な業界に関わりながら、後進の指導にも熱心なのはHALで過ごした学生生活にこんな思いがあったからだという。

「同じ志を持つ仲間は大切だと学びました。卒業から約10年経った今でも当時の同級生と仕事のやりとりをします。また、そこが起点となり広がった縁もあります。仲の良い友達、ではなく「仲間」を見つけられたことが今にも活きています」。

産学連携プロジェクトでは、STU48の楽曲・SE制作や真っ白なキャンバスのリミックス楽曲制作など、実践的な機会を後輩たちへ提供してくれている。HALのレコーディングスタジオで行った真っ白なキャンバスのレコーディングでは、学生たちがスタッフを務め、収録作業を担当した。卒業生となった今もなお、HALという場所で縁を広げてくれている。

最後に、あらためてHALの後輩たちへ、心のこもったメッセージをもらった。

「思ったようにいかず、不安を抱えたり、目標が見つからなくて焦ることもあると思います。私は具体的な目標よりも、自分の中にブレない芯をしっかり持つことのほうが大事だと思っています。そして、目の前に1ミリでもチャンスがあったらすぐ飛びついてほしいです。これだ!と思える仕事に出会えるまでの最短距離は人それぞれ違います。見つかるまで紆余曲折したって大丈夫です」。