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自らの力で世の中にインパクトを
ゲーム業界を盛り上げる舵取りを担う

GAME

齊藤 康幸
株式会社ヘキサドライブ
取締役 東京支社長
2000年卒業

「ゲームをつくる楽しさ」を知った中学時代の原体験

ゲームクリエイターとしての原点は中学時代。パソコンに興味を持ちBASICという比較的簡単なプログラミング言語でゲームをつくることに夢中になりました。雑誌を参考にプログラムコードを入力しては、自分なりに改造し、遊び感覚で知識を身につけていったんです。友人たちのリクエストに応えたり、それを面白いと喜んでもらえたりすることが楽しくて。ゲームづくりは天職だと感じ、そこから一筋にゲーム業界を目指してきました。
同時に抱いていたのが、「生まれてきたからには一旗揚げたい」という目標です。その最初のステップとなったのは、カプコン在籍時にメインプログラマーを任された『戦国BASARA』でした。まだ入社して4年目の終わり頃で、異例ともいえる抜擢だったと思います。若さゆえの勢いで、ずっと「早く自分にメインプログラマーを任せてほしい」と言い続けていたので、その意欲が評価されたのかもしれません。『戦国BASARA』をシリーズとして成功に導けたことは、思い描いていたキャリアを進む上で非常に大きな経験になりました。
世の中にインパクトを与えたいと思うと、一プログラマーの立場ではどうしてもできることに限りがあります。その後はプログラマーの枠を超え、プロジェクト全体の制作進行管理を担うプロジェクトマネージャも務めました。ヘキサドライブの立ち上げに参画したのも、自分たちがつくったゲームの面白さを直接世に問いたいと考えたからです。

CEDEC運営委員長としてゲーム業界の発展に尽力

2020年度から、日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC」の運営委員長を務めています。コロナ禍のため「CEDEC」も2年連続のオンライン開催となりましたが、遠方から参加しやすくなるなど、リアルのイベントとは違った収穫もありました。もともとゲームはオンラインコミュニケーションとは相性が良い分野。人々の心に楽しさを届けるエンタテインメントとして、これからも拡大と発展を続けていくでしょう。ゲームの仕組みを生活の課題解決や生産性向上に活用するゲーミフィケーションもさらに広がりそうです。
インターネットが普及して世の中が大きく変わったように、AIをはじめとした技術の進歩により、今後10年で人々を取り巻く環境は劇的に変化するはずです。「CEDEC」や会社を運営する立場として求められるのは、広い視野を持ち、次に進むべき方向への舵取りをすること。もちろん責任は重大ですが、同時に大きなやりがいを感じています。「一旗揚げたい」という目標への道はまだ半ば。ゲームというのはシンプルなもので、つくったものが面白ければ売れるし、ビジネスの成功につながります。自分が手掛けたゲームで多くの人に喜んでもらいたいという思いは、中学時代から変わりません。「あのゲームを作った会社!?すごい!」と言ってもらえるものを生み出せるように、そしてユーザーもつくり手も幸せになれる組織を目指して、これからも進み続けていきます。

PROFILE
齊藤 康幸
株式会社ヘキサドライブ
取締役 東京支社長
2000年卒業


2000年にHALを卒業し、株式会社カプコンにプログラマーとして入社。『Devil May Cry』や『鉄騎』等の開発を経て、『戦国BASARA』でメインプログラマーを、『LOST PLANET COLONIES』でプロジェクトマネージャを歴任。
2008年株式会社カプコンを退社し、同年6月株式会社ヘキサドライブ取締役に就任。『The3rdBirthday』や、ソーシャルゲーム『METALGEARSOLIDSOCIALOPS』などでプロジェクトマネージャを務める。現在はヘキサドライブ東京支社長を兼任し、会社運営やプロジェクト戦略を担う。
2012年より「CEDEC」の運営委員を務め、2020年より運営委員長。

卒業後の活動
「CEDEC」の運営委員長
2020年度「BIG HAL大賞」受賞
齊藤さんは2020年からゲーム業界最大のカンファレンス「CEDEC」の運営委員長を務めている。
奇しくも同年からコロナ禍のため従来型の会場開催が困難になり、オンライン化を余儀なくされたが、新たなチャレンジの知見共有や意見交換が活発に行えるよう尽力。20年以上続くCEDECの歴史上初のオンライン開催を成功させると同時に、将来に向けたCEDECの新しい可能性を示した。
このようなゲーム業界における大きな功績により、全卒業生からその年度に最も活躍した卒業生に与えられる「BIG HAL大賞」を受賞した。

会社概要
株式会社ヘキサドライブ

ゲーム制作を中心としたコンテンツクリエイト会社。ゲームデザイナー、プログラマー、アーティストと各分野のスペシャリストが集うゲームクリエイター集団として“新しいゲーム創り”にチャレンジしている。コンシューマゲームの受託開発をメインにスマホゲームなど新規プロジェクトにも積極的に取り組み、オリジナルゲームも開発。
「想像を超える感動を創りだす」というビジョンのもと、クオリティの高いコンテンツ制作を追求する。