トヨタ現役デザイナーによる特別講義―あの「ヤリス」の開発エピソードも
姉妹校のHAL名古屋にて、トヨタ自動車株式会社より、クルマ開発センター デザイン統括部 西村直也氏、ビジョンデザイン部 中嶋孝之氏をお迎えし、カーデザイン学部の学生へ向けて特別講義を実施いただきました。(2021年6月実施)
講義テーマは「トヨタデザインの今とこれから」。現役デザイナーとして活躍される方から、トヨタのデザイン開発の最前線について学べる貴重な機会となりました。
まずは、トヨタ自動車の国内外の開発拠点や関連会社、それぞれの担当車種について紹介いただいた後、実際のデザイン開発業務について紹介いただきました。
デザイン開発の現場では、モデリングやカラーリング、インターフェイス、動画制作など多くの工程でデジタル化が進んでおり、それにともなう人材育成や採用が重要になっているそうです。また、コンセプト制作の段階において、社内の各部門の意思統一のため、分かりやすく特徴のあるキーワードで表現することが大切だと言います。その他にも、デザイナーとモデラーの関係性や、求める人材像など、様々な観点からお話を伺いました。
続いて、2021年上半期の販売台数で1位となった人気車「ヤリス」の開発エピソードについて、チーフデザイナーを務められた中嶋氏からお話しいただきました。
ヤリスのデザインは、トヨタの世界拠点から集まった大量のスケッチから評価と絞り込みを行い、最終モデルが決定されたそうです。街並みの中での雰囲気を確認するため、ミニモデルを使って海外で写真を撮影し検証も行うなど、開発過程の裏側を詳しく教えていただきました。
講義の最後にはデザイン部門が開発している新素材の紹介や、質疑応答の時間も設けていただきました。憧れの企業の方から直接教われる機会とあって、学生たちも前のめりに質問をして吸収しようとしている姿が印象的でした。
これからもHALは「産学連携」を追究し、企業の皆さまとともに社会が求める人材を育成します。
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