【三菱自動車×HAL】プロジェクトが完結!2030年に向けたEV(電気自動車)デザインを提案
三菱自動車工業株式会社とカーデザイン学科との産学連携プロジェクトを実施しました。テーマは、「2030 EV for Amazing experience」。学生たちは2030年に向けて、今までのEV(電気自動車)では体験できない価値を持つ、「新しいEVの世界観を提案するモビリティ」を企画・提案しました。
先日、オンラインにて最終プレゼンテーションが実施されました。デザイン本部長・渡辺誠二氏をはじめ、三菱自動車の現役デザイナーの皆さまへ向けて、学内プレゼンテーションを勝ち抜いた3名の学生たちが渾身の作品を提案。見事、譚振輝さんの作品がグランプリに選ばれました!
今回選ばれた優秀3作品を一挙に紹介します。
<最終プレゼンテーションの様子>
GRAND-PRIX
譚 振輝
「HALF GARAGE」
技術の進歩によりクルマは家電化していき、同時にクルマ本来の楽しさも求められると予想。モジュール化やプログラミング技術により、ユーザーが自由にカスタマイズできる体験を提供します。アウトドア好きをターゲットに、助手席側をカスタマイズできる自由空間とし、クルマがアウトドア生活を支える相棒に。デザインは左右非対称で、片側の自由空間を強調しました。積んで楽しく冒険できるクルマです。
プロジェクトを通しての講評: 展開力や積極的に提案する姿勢がよかったです。スケッチのレベルの高さも評価されました。全体的なバランスが高いので、今後も自由な発想でチャレンジングな提案をしてください。
DREAM AWARD
弘津 悠耶
「Water strider」
自動運転が進む社会でも、クルマを趣味とする人にスポーツカーブームの再燃が起こると予想。30代男性をターゲットに、次世代型スポーツモビリティをコンセプトとしたクルマを提案します。「4WD」「リーン」「EV」「スポーティ」の4つの要素を持ち合わせ、エキサイティングな体験を可能に。スタイリングテーマは「アメンボ」。4方向に足が伸びる踏ん張り感や、水の上をスイスイ進む様子から、EVのモビリティが音も立てずにきびきびと進んでいく様子を表現しました。
プロジェクトを通しての講評:モデラー志望ながらデザインもできることに驚きました。話をよく聞いて成長している姿が印象的で、きっといいモデラーになるだろうなと思いました。期待しています。
CHALLENGE AWARD
木下 翔太
「ROBOT RALLY RACE MOBILITY」
三菱自動車が10年後ロボットラリーに復活することを想定し、技術の進化を感じさせ、先駆けとなるモビリティを提案。コンセプトは「Give life」。「Clean×Breath」をキーワードに、EVのエコなイメージと、有機的な生物感、躍動感をイメージしてデザインしました。重心のピークをセンターに、タイヤ4つを地面に踏ん張らせ、キャビンはヘルメットのようなイメージ。すべて合わさることで全方位から守る力強さを表現しました。
プロジェクトを通しての講評:ストーリーやアウトプットの展開の仕方がよかったです。対応力もあり、スキルの高さを感じました。
最終プレゼンテーションを受けて、三菱自動車の皆様からコメントをいただきました。
デザイン本部長 渡辺誠二様
「クルマが好き」という熱い気持ちを感じ、嬉しく思いました。これから社会人になって夢を持つこと、意志の強さが大事になります。自分が描いたデザインを振り返り、今まで見たことないデザインだったかどうか確認してみてください。
デザイン本部 デザインマネジメント部長 竹林恵司様
三菱自動車としても人材発掘や、刺激になる貴重な機会でした。オンラインでの実施で難しかったと思いますが、このような環境でも洗練されたプレゼンテーションを実施されていて感激しました。
エクステリアデザイン部担当部長 吉峰典彦様
どんどん成長していく姿が見えて楽しかったです。三菱に対してどういうクルマを提案したらよいか、皆さんそれぞれが考えられていて刺激になりました。どこかでお会いできる日を楽しみにしています。
■三菱自動車×HAL「2030 EV for Amazing experience」
HAL東京・HAL大阪・HAL名古屋3校のカーデザイン学科の学生を対象にした産学連携プロジェクト。4月のオリエンテーションから7月末の納品まで、ビデオ会議システム「Zoom」を活用して、三菱自動車の第一線で活躍するデザイナーの方々から、制作過程を毎週細かく直接指導いただきました。
学生たちにとって、在学中からプロの現場さながらの経験ができる、貴重な機会となりました。
<プロジェクトの様子>