『産学直結ケーススタディ』

ついに完結!NISSANブランドのデザイントップに「GT-R」の次期デザインを提案しました

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日産自動車株式会社とカーデザイン学科との産学連携として実施していた「次期型GT-Rデザインプロジェクト」の最終プレゼンテーションが日産テクニカルセンターにて行われました。グローバルデザイン本部のエグゼクティブ・デザイン・ダイレクター田井悟氏、ジェネラル・マネージャー大月圭介氏と現役デザイナーの皆さまを前に、学生たちは渾身の作品を提案。見事、HAL名古屋の新野宏樹さんの作品が第1位に選ばれました!

 今回日産でのプレゼンテーションの権利を勝ち得た、優秀5作品を一挙に紹介します。

  第1
新野 宏樹さん
the velocity

GT-Rの特長である「速さ」を表現するため、最速の乗り物の象徴であるルマンカーやスペースシャトルなどからヒントを得てデザインしました。最終段階で鋭い指摘をいただき、一からやり直した結果、納得がいく作品ができました。自分でも驚くほど情熱を込めて取り組むことができ、非常に楽しかったです。

講評:従来のカーデザインのメソッドに抗うような新鮮なアプローチ。枠を外れているのに魅力がある、ぶっきらぼうだけどロマンティックで絶妙なバランス感があります。「今までにないGT-R」が求められた今回のプロジェクトにおいて、もっともワクワク感があり1位に選びました。

ジェネラル・マネージャー大月圭介氏と共に

  第2
岡田 泰知さん
VARY

「突然変異、かわる」をテーマに、ポルシェのクールなイメージの真逆をいくデザインを考えました。マグマやハチミツなど、半固体でエネルギーの塊のようなものをイメージし、「セミリキッド」「コア」「エネルギッシュ」をキーワードに設定。全固体電池など最新技術を反映し新たな形状や先進性も表現しました。

講評:「GT-R」がテーマでなければ1位、というくらい発想と表現のバランスに優れています。コンセプトに置いていた「ねばりけ」や「乱暴さ」をもっと強調できていたら「GT-R」らしさが表現できたかもしれません。よく勉強しているし、「何かを変えたい」という気持ちが伝わる良い提案でした。



  第3
田原 一鳴さん
「金剛力」騎士をイメージさせるポルシェに対して、日本的なパワーをイメージさせる「金剛力」をテーマにデザイン。踏ん張り感や内に秘めたパワーを赤と黒のツートーンカラーで表現しました。歴史あるクルマの新しいデザインを考案する難しさを学ぶことができ、カーデザイナーとして貴重な経験になりました。

講評:「GT-R」らしさとクルマとしてのまとまりのバランスが良く、レベルの高い作品です。「金剛力士像」が持つ、西欧の彫刻とは異なる強さや躍動感をさらに研究し、デザインとして面質にまで落とし込めているとさらに良かったと思います。

  第4
 昊さん
INVINCIBILITY / WARRIOR

GT-Rがレースで勝利を収める様子から「INVINCIBILITY=無敵」「WARRIOR=戦士」をイメージ。その上でGT-Rの“油くさい”イメージを変えるため、「GT-R50 byイタルデザイン」のボディカラーとそれに合せた内装を提案しました。それぞれのターゲットをイメージし、内装に使用する素材などもポートフォリオにまとめました。

講評:今回唯一のカラー&マテリアルの提案です。GT-Rのコアに沿っていて、目の付け所にセンスがある作品でした。2つのテーマでインテリアの差がもう少しあったら良かったかもしれません。素材サンプルのファイルも丁寧に作り込まれており、よく検討されたことが分かりました。

  第5
天野 雄太さん
SILENT DYNAMICS

GT-Rに乗る人の走りへの野心を表現。「静寂性と自由な骨格」「無骨な男のスポーツカー、圧倒的存在感」をキーワードに掲げ、「貫くような前進感」「ダイナミズム」「硬質な塊」をスタイリングのテーマとしました。走っているときでも止まっているときでも、走る欲求を刺激するようなプロポーションにこだわりました。

講評:カーデザインとしての表現は的確でスケッチも非常に巧みです。キーワードとして挙げていたイメージや、最初のアイディアスケッチの良さをレンダリングでも表現できていたらさらに良かったと思います。

エグゼクティブ・デザイン・ダイレクター田井悟氏からは、
「我々も常にGT-Rをどう進化させていくべきかを考えている。歴史的に見てもGT-Rは絶えず人々の想像を上回る存在であったし、これからもそうでなければならない。今回我々と全く異なる発想の提案があり、興味深く拝見させていただいた。是非今後の参考にしたい。」とのコメントをいただきました。この取り組みが双方にとって充実したものであったことを感じさせました。

ジェネラル・マネージャー大月圭介氏からは、「GT-Rは日産のアイコン。ヨーロッパへの反骨精神の気概があるクルマなので、いわゆるヨーロッパ的な自動車の美とは違ったアプローチであってほしい。発想の方法や制作の過程、最終の作品から、GT-Rのコアを感じられるものを上位に選ばせていただいた。」という言葉が述べられ、あらためてGT-Rというクルマに対する日産の思い入れの強さを感じました。

今回のプロジェクトでは、学生ではなかなか体験できない、まさに実際のプロの現場さながらの経験をすることができました。日産の皆さまには何度も足を運んでいただき、親身に学生へ指導いただきました。
短い期間ながら難しい課題に挑戦した学生の皆さんもお疲れ様でした。
この貴重な経験は皆さんがプロになったときに、きっと背中を支えてくれることでしょう。

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